健聴ママと難聴息子の出会い

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健聴の両親から難聴の息子が生まれました。

生まれてすぐに難聴とわかるわけではなく、新生児聴覚スクリーニング検査という検査でわかります。産婦人科で出産したらその入院中、生後3日目に新生児スクリーニングをしてくれました。




目次

新生児聴覚スクリーニング検査と結果

当時、新生児聴覚スクリーニング検査は任意で料金は5000円でした。

出産のため入院した際に聞かれ、『まぁ必要ないけど…やっとくか』という気持ちで同意書にサインしました。この時検査しておいて本当に良かったと思っています。

最初に新生児聴覚スクリーニング検査を行い戻ってきたときに助産師さんからこう告げられました。

『機械の調子が悪いのかちゃんと検査ができなかったの。また明日検査させてね。』

翌日、再度検査に預けて結果は先生から説明するとのことでした。

結果は右耳がファー(正常)、左耳がリファー(異常)と書かれていました。

先生からは「片耳は聞こえるんだから良かったじゃない。学校でも工夫すれば困らないと思うよ。」と言っていました。

念のため、2か月後に大きい病院で精密検査ということで、紹介状を書いてもらって退院となります。

新生児聴覚スクリーニング検査とは

新生児スクリーニング、略して新スクといわれることもあります。

現在は2種類の検査があり、

OAE(自音響放射)…音に反応して内耳から返ってきた反響音を検査する

自動ABR(自動聴性脳幹反応)…イヤホンから小さい音を流し脳からの電気的反応を皮膚表面の電極にて検出する

どちらも赤ちゃんへの負担は全くありません。

難聴は1000人に1~2人で出現する障害と言われていて、割と高い確率なのがわかります。

息子の時はOAEでの検査で発見されました。

息子の同級生にOAEで引っかからなかったため難聴の発見が遅れていまったという子がいました。「オーディトリー・ニューロパチー」という難聴の一種です。

このようにOAEでは正常と出てしまう難聴もあるため、反応が悪かったり発語が遅いことが気になった場合は、OABか自動ABRのどちらを導入している病院なのかを把握しておくといいかもしれません。

難聴という診断

2か月後、紹介状を持ってまず診察となります。

その日のうちに検査というわけではなく、診察と検査の予約をして帰宅しました。

赤ちゃんなので動いてしまうため、睡眠薬を使って眠った状態で検査をします。睡眠薬が効かないといけないので、朝起きてからは寝かさず、眠たい状態で来院するように言われます(これが結構大変なんですよ。。)。

予約の日に検査を無事に終えて、検査結果を告げられます。

『両耳聞こえていませんね』

とりあえず2か月後にもう一度検査をすると言われ、帰宅しました。

帰りの車の中で、想像できない将来への不安でいっぱいになり涙が止まりませんでした。

間違いであってほしいと願い過ごした2か月後の検査も結果は同じ。

難聴児の検査や言語訓練をやっている病院へと紹介されました。

ここでさらに精密検査をし、『先天性高度感音性難聴』と診断されました。

心の受け入れに至るまで

最初に片耳が聞こえないと言われたときに、健常に生んであげられなかったという罪の意識を感じていました。でも片耳難聴の友達もいるし、「困ったら相談のってねー」なんて会話もできるぐらいでした。

両耳難聴と言われたときは、

  • ・話しかけても私の声も聞こえないんだ
  • ・周りに難聴の人もいないし誰に相談したらいいの
  • ・子どもとどう接したらいいの
  • ・これからどうなっていくの

こんな風に、息子が自分とは状態であることのショックとただただわからないことだらけの不安が強かったです。そのことを考えては泣けてきて、どんよりとしたものが心にずっとある状態の日々を過ごしました。

息子が生まれて6か月の時、母の知り合いの保健師さんのアドバイスで学区の聾学校の相談室に電話をし、月に一回相談できることになりました。

聾学校に通っていると、個別面談と集団面談と予定を組んでくれます。希望すると先輩ママと話をすることもできます。そこでいろいろな人と出会うことができました。

今思うと、子どもと過ごす時間が解決してくれていました。

いろんな人に出会い、アドバイスをもらったり、共に時間を過ごしていくうちに、自然と受け入れていきます。2歳ぐらいから難聴児教育の目まぐるしい日々がやってきます。

ある日突然受け入れるものではないので、一緒に過ごしていくうちに、難聴の人に触れるうちに、少しずつわかっていくことが大切かなと思います。

不安を減らしていくために

その不安は「わからない」からきているものかなと思います。

わかっていくためにできる私なりのアドバイスは

  • ・聾学校や言語訓練施設に相談
  • ・同じ難聴児を持つ親御さんと話す
  • ・難聴の人を知る
  • ・子どもと過ごしていくうちにわかっていくから大丈夫、ということを知っていてほしいこと

聾学校の相談室に相談していると、難聴児との関わり方や知識だけでなく、聾学校でのいろいろな出会いや体験ができます。ほかにも、言語訓練を専門的に行っているところにも相談に行くことで言語習得への力強い味方になってくれます。

病院の待合室でも難聴児を持つお母さんたちとの出会いもあります。地域にそういったサークルもあるかもしれません。

難聴の方も聞こえないけれど健聴社会で生活するスキルや情報をたくさんもっています。手話も教えてくれますよ^^

泣きながら話したって良いんです。一歩踏み出すことに勇気もいりますよね、わかります。できるときでいいんです。

その世界をわかっていくこと、子どもの一番の理解者でいることで自分なりの子どもとの関わり方も見えてきます。一緒に子育て頑張りましょう^^







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この記事を書いた人

*・難聴息子を育てる主婦・*
息子1人の3人暮らし。現在休職中の看護師。
大好物は麺類と海鮮!泳げないけど海が好き。

難聴児子育てや自身の経験、子どもと作ったものなど紹介していきます^^

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